三重・熊野市 一族山 (800.8m) 2012年1月3日

所要時間 9:34 林道車止め−−9:39 斜面に取り付く−−9:48 尾根に乗る−−10:30 一族山 10:35−−11:03 林道−−11:10 林道車止め

概要
 本来は南東側の林道が尾根を乗り越す537m地点から登る予定だったが、県道の崩壊等でアプローチが悪くなったため、北側山腹を通る地形図に記載されていない建設途中の林道から登った。548m標高点から北東に落ちる尾根に取り付いたが、そこには目印多数で廃道化しつつある登山道があった。山頂は海側に展望あり

 一族山はネットで調べたところ、南東方向の尾根を乗り越える林道に登山口があり、そこは標高500mを超えてもっとも楽に登れるルートであるのを知っていた。ただ、その林道入口は山の南側であり、大瀬山からは反対方向であった。西側を巻く県道で繋がっているのでそこを通って林道に入ることにしたのだが、なんと林道入口に標識があり、ここも紀伊半島豪雨の影響で県道が崩壊して布引の滝まで行けないとのこと。迂回路として北山川沿いの国道169号線が指定されていたが、そこまで遠回りすると1時間はかかりそうだ。しかも東京から離れる方向。最終日で往復2時間もプラスはちょっとイヤらしい。そこで、これまでの山登りで見えた一族山北側を巻く林道から適当に登ることにした。

林道の車止め。林道造成中? 階段あり。たぶん尾根上の道につながっている

 林道入口はすぐにわかり、そこには「一族山入口」の案内も。林道途中に登山口があるのだろうか、それともこの林道は当初目的地の林道まで繋がっているのだろうか。ネットの調査で小栗須集落からも登山道があることは分かっており、そこまで林道が達していればラッキーだ。布引の滝には抜けられない旨の注意書きがあったが、稜線登山口は滝よりずっと手前なので問題なし。

 しばらく舗装道路が続き、ダートになっても道幅は広く走行しやすい。この調子なら登山口まで行けるのではと思えたがそうはいかず、車止めが登場。手持ちの地図に書かれていない林道なので現在位置が不明で、GPSで緯度経度を測定してPCの地図で照合、548m峰から北東及び北に落ちる尾根に挟まれた谷の標高400m地点だった。山頂までそれほど距離はない。

ここから斜面に上がる。周囲は法面でNG

 問題はどこから尾根に取り付くかだ。斜面側は法面で這い上がるのは不可能だが、怪しげな階段があった。この先で使えそうな場所がなければここから登ることにして林道を進み、尾根を回り込んで登山道がどこかで横断していないか探してみたが見あたらない。たぶんこの尾根上にあるはずなのだが・・。その先で法面の高さが低くなり、コンクリートの吹き付けが切れて斜面に取り付ける場所があったのでそこで這い上がる。

シダの生えた斜面 稜線上には踏跡
このテープで一安心 この標識で登山道を確信

 植林帯だが南斜面で日当たりがいい影響か、例の羊歯藪が出現する。強烈な密度ではなかったのでまだいいが、これが勢いづいていたら・・・。尾根上に出ると踏跡と目印発見。ただし一族山に向かう登山者のものかどうか不明だ。しかし少し進むと「←一族山」とマジックで書かれた赤テープが出現、どうも小栗須集落から登ってくる登山道らしい。極めつけは紀和町の一族山標識の出現で、もうここは登山道としか思えない。しかし林道開設で尾根が分断され、廃道化が進んでいる状況と見た。まだ数年くらいしか経っていないので目印も落ちずに道も明瞭なのだろう。

やはりここは小栗須からの登山道だった 尾根を登る
露岩登場 露岩とともに石楠花も登場
露岩尾根途中から見た本家本元の玉置山

 余分なピークは巻くし目印も多いので安心して歩けるルートだ。傾斜が増してシャクナゲが登場すると露岩帯の雰囲気が出てきて尾根が痩せるが、多少岩はあっても危険箇所はなかった。1カ所だけ北から西の展望が開けた場所があった。

小鞍部の標識 なおも登る
広い尾根で露岩登場。尾根西側に道が続く 再び尾根直上に戻る

 傾斜が緩むと再び植林の尾根になり、小鞍部で案内標識が登場、左が山頂で右は布引の滝となっていた。もちろん左を行く。尾根は痩せていないが平たい露岩の混じったシャクナゲもある区間で、往路では疎らなシャクナゲの中を適当に歩いたが、下山時に踏跡を追ったらシャクナゲと植林の境界を通っていた。

間もなく山頂 一族山山頂
三重南部でよく見かける標識 一族山から見た鵯山〜大人平山
一族山から見た丸山千枚田

 傾斜が緩むと明るい山頂に到着。東側が開けていた。まともな登山道がある山なので山頂に人がいると思ったが無人だった。

下山時、林道へはロープを使ってここを下った 登山道のある尾根末端。林道で分断
尾根の続き。見えにくいが目印が続いている これが登山道の案内か? 文字消えている

 帰りも同じルートを辿った。踏跡が林道で分断されたところでどうなっているのか確認はしなかったが、もしかしたらあの階段に続いていたのかもしれない。林道より下部の道は林道造成で寄せた邪魔な木はあったが特に問題なく尾根に乗り移ることは可能で、近くの木に目印のテープが巻かれていた。この入口には文字が消えた標識らしき横に細長い板が打ち付けてあったが、登山道入口を示すものなのかは定かではない。

 

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